引用元:https://tomcat.2ch.sc/test/read.cgi/livegalileo/1698247989/
ぼっち「バレンタインの準備って…?え、なんで?あ、おとーさんの分?それならおかあさんが毎年準備して」
母親「あらあら、女子高生とは思えないセリフねえ。だめよ?せっかくお友達ができたんだから、お世話になってる人たちにチョコくらい渡さないと」
ぼっち「え…チョコ?わたしが?みんなに…?」
ぼっち「(そっか…、バレンタインデーなんて、恋愛とか青春を満喫してる人達のイベントだとおもってたから気にしてなかったけど…)」
ぼっち「(クラスの子が友達同士でわたしてるの、教室でみたことあったな…確かに、STARRYの皆の分くらいは準備したほうがいいのかも)」
ぼっち「(けど私、人にチョコなんて渡したことないし、準備って、どうすれば…)」


ひとり「(ネットの知識だと、渡すチョコは買ったやつよりも手作りのほうが喜ばれるって書いてあったし、普段お世話になってるみんなの分くらい、作ってみよう)」
ふたり「おねーちゃんがお台所に立ってエプロンしてるなんて珍しいね?ひょっとしてお料理するの?」
ひとり「うん、おねーちゃん今から手作りチョコ作るんだ」
ふたり「えー、無理だー、おねーちゃんがお料理なんてっ、絶対無理」
ひとり「そ、そんなことないよ、大丈夫だよ、おねーちゃんだってそれくらい。それに手作りチョコって言ったって、ただ市販のものに火をかけて溶かして、形を整えてから固めるだけで…」
ふたり「おねーちゃん、なんか溶けたチョコがブクブクグツグツになって、変なにおいするけどいいの?」
ひとり「え?あ、あれ?ひょっとしてちょっと焦げてる!?ひ、ひ、火を弱めないとっ、ってああっ」ガチャーン
ふたり「おかーさん、おねーちゃんがお台所めちゃくちゃにしてるよー」

店員「ありがとうございましたー」
ひとり「(…結局、みんなの分、市販のチョコを買ってしまった)」
ひとり「(昨日作った手作りチョコも一応、1つ持ってきたけど…、正直焦げてぐちゃぐちゃだし…、こんな毒みたいなの渡したら下手したら絶交されてしまう…、お店にやつならキレイでおいしくて間違いないし、こっちのほうがいいよね)」
ひとり「(けど、チョコってみんなにいつ、どうやって渡せばいいんだろう…、こういうこと今までしたことないから、渡すタイミングとかよくわからない…)」
ひとり「(私なんかが急にチョコなんて差し出したりしたら、みんな不審がらないかな…ちゃんともらってもらえるかどうか不安…)」
ひとり「あれ…、なんか…、緊張してきた」
……

喜多「はい、ひとりちゃん、これバレンタインデーのチョコっ」
喜多「あ、手作りなのはね、まあ、変な意味じゃないんだけど、ひとりちゃんには普段お世話になってるからってだけで、別にそれ以上に特別な意味はないというか」
喜多「あ、けどね、他の子に渡すチョコよりがんばって作ったんだけどね…まあ、そういう意味じゃあ」
喜多「特別な意味合いが全然ないというわけではないんだけどねっ」
喜多「(………)」

喜多「はい、ひとりちゃんこれチョコね。いつもありがと!それじゃいつもどおり、練習はじめよっか」
喜多「(……いや、これはなんかそっけなさすぎるわよね。確実に皆にも同じ感じで渡してるんだろうなって、思われちゃう。いや、ちょっとくらい、特別な意味でとってもらいたいというか…ううん)」
喜多「(…あれ、なんで私ひとりちゃんにチョコ渡すだけでこんなに頭悩ましてドキドキしてんだろ…)」
喜多「(いや、ひとりちゃんのことだからバレンタインデーなんて全然興味ないだろうし、やっぱり軽い気持ちで渡す感じが一番…いやけど)」
ぼっち「あ、お、おそくなってすみません喜多ちゃんっ」
喜多「ひゃああ!」

ぼっち「え、あ、すみません」
喜多「あ、ううん、わたしこそ変な声あげてごめんなさい。……あ!そ、そーだ、ひとりちゃん。これ、チョコ、あげるね」
ぼっち「え?」
喜多「ほ、ほら、今日はバレンタインデーでしょ?」
喜多「バレンタインデーってさ、す、す、好きなひとにチョコあげるっていうそういうイベントと思われがちだけど、ほ、ほら、普段、友達とか、お世話になった人に渡したりするじゃない?その、だから、その、あの…ひとりちゃんにもその」
喜多「(わ、わたしのばかっ、な、何でこんな緊張して変なこと口走ってるの!?)」
ぼっち「……」

喜多「(………)」ジャーン
喜多「(えええええええええ〜〜〜!!!ひ、ひとりちゃんが、チョコ!?う、うそっ!?うそっ)」
喜多「(ひとりちゃんってバレンタインデーとか全然興味なさそうだし!チョコ、もらえるなんて夢にも思ってなかったのに!?ちゃ、ちゃんと準備してきてくれたんだ、わ、わたしのためにっ!?)」
喜多「(市販のやつっぽいけど、ひとりちゃんそもそも料理なんてしなさそうだし、手作りじゃなくたって全然…、あれ、どうしよう、なんか、私、ものすごくうれしいっ!!)」
ぼっち「…(よかった。うまくチョコ渡すことできて。ちょっと緊張したけど、今日はバレンタインデーだし、喜多ちゃんみたいに普通に渡せばいいんだ。心配して損した)」
ぼっち「(よし、この調子で、今日のバイトの時、他の皆にもチョコ渡していこうっ!)」
喜多「……っ、……っ」ジャーン!ジャーン!ジャーン
ぼっち「(あれ、それはそうと喜多ちゃん、今日演奏が心なしか激しいような…)」

ぼっち「(あれ、あの後ろ姿は…)に、虹夏ちゃんっ」
虹夏「あれ、ぼっちちゃん。おつかれーこれからSTARRY行くよね?一緒いこっか」
ぼっち「は、はい」

ぼっち「あっ、ありがとうございます」
ぼっち「(虹夏ちゃんもやっぱり準備してるんだ。やっぱり友達同士ってこれが普通なんだな、今まで友達いなかったからわからなかったけど)」
ぼっち「い、良い匂いがしますね、お、おいしそうです」
虹夏「そうでしょー?いやーそういう反応うれしいなー、リョウとかおねーちゃんに渡しても反応薄いし、ぼっちちゃんみたいな反応がうれしいよ、あ、あとふたりちゃんとぼっちちゃんのおとーさんおかーさんの分もあるから皆で食べてよ」
ぼっち「(私の家族の分まで!?さすが虹夏ちゃんだな女子力すごい…勉強になる…)」
ぼっち「あ、あの虹夏ちゃん、わたしもその、チョコ、どうぞ」
虹夏「え…?」

ぼっち「(あ、リョウさんもう来てる。リョウさんにもチョコ渡さないと…ってあれ?)」
リョウ「……」ムシャムシャ
ぼっち「りょ、リョウさんその大量のチョコは」
リョウ「ああ、クラスの子とか、よく知らない子とか、、何かいろんな人にもらったんだよ、ぼっちも食べる?適当に空けて食べていいよ」
ぼっち「え、いや…それは…リョウさんがもらったものですし、さすがに…まずいというか」
ぼっち「(リョウさんすごい。いろんな人からチョコもらってるんだ。けどこんなに沢山もらってるなら、私が用意した分、渡したらかえって迷惑かな…?、けど、リョウさんにも普段の感謝の気持ちを伝えたいし…よし)」
ぼっち「あの、リョウさん、これ…」
リョウ「え?」

ぼっち「あ、はい…その、普段の感謝の気持ちで…、あ、けど、もうたくさんもらってて迷惑なら持って帰ろうかと…」
リョウ「いや…もらう。もらうよ。ありがと」
ぼっち「あ、いえ…(よかった、リョウさんにも受け取ってもらえた、この調子で他の人にもわたそう)」
リョウ「……」

ぼっち「(いた、店長さんに、PAさんも)」
……
PA「あら、店長どうしたんですか?チョコなんて甘いもの食べてるの、珍しいですね」
星歌「ああ…、今朝、虹夏からもらったんだよ」
PA「ああ、今日はバレンタインデーですもんね。お姉さん想いの妹さんでいいですね」
星歌「別に私、甘いものそんなに好きじゃないし、いらないって言ってんだけどな、まあ毎年くれるからもらってやってるけど」
PA「素直じゃないですねー」
ぼっち「(店長さん、甘いのそんなに好きじゃないんだ…どうしよう、私なんかがチョコなんか渡したら機嫌悪くなったりしないかな…、いや、けどせっかく準備してきたし…勇気をもってちゃんとわたさないと)」

星歌「(けどぼっちちゃんって、私と一緒でこういうの渡すタイプじゃないとおもってたのに…、ひょっとして慣れないのに普段の感謝を伝えるために一生懸命、お店で選んで…、え?なにそれエッモ…!)」
星歌「…マジかよ、私のためだけに一生懸命さあ…、こんな…尊すぎるだろコレ…まじかよ…」ブツブツ
ぼっち「(び、びっくりしたけど、店長さんにも受けとってもらえてよかった、けど何ブツブツいってるんだろ…?)あ、PAさんもチョコどうぞ」
PA「あら、ありがとうございます、後藤さん気が利きますね」
星歌「尊すぎるだろ…まじかよ…」ブツブツ

ぼっち「(よし、これで全員にチョコをわたすことができた…、よかった)」
ぼっち「(最初は、私なんかのチョコ、受け取ってもらえるか不安だったけど、皆ちゃんと受けとってくれてよかったな。勇気出して渡した甲斐があった。何だかまた一歩成長できた気がして、うれしいな)」
虹夏「よし、それじゃバイトはじめよっかっ!」
喜多「はいっ!今日もがんばりましょうねっ」
リョウ「うん、やろうやろう」
星歌「おう、今日もよろしくなみんな」
ぼっち「(みんなも今日は、心なしか機嫌よさそう。みんなも何かいいことあったのかな?まあ、なんにせよ)」
廣井「うぇーい、こんちはー!」
ぼっち「!!?」

廣井「えー?せんぱーい、相変わらず冷たいなー。あ、ぼっちちゃーん、きくりおねーさんだよ、うぇーいっ!」
ぼっち「あ…あ…ああ…!」
廣井「ん?どしたの、ぼっちちゃん?」
ぼっち「(し、し、しまったあ!おねえさんの分のチョコ、買うの忘れてたあ!!)」

廣井「開けていーい?うん?このチョコ……、なんか変わった形だねー!」
ぼっち「あ、はい、あ、ああのす、すいません、お、おねーさん…それ実は、それ、わ、わたしの手作りで、その」
虹夏・リョウ・喜多・星歌「!!?」
ぼっち「あ、けど、焦がしちゃって、形もめちゃくちゃで、な、なんかもう…、た、食べられたもんじゃないかも…、あ、あああ!あのその、ていうかそのごめんなさい、あのやっぱり、食べないほうがっ」
廣井「えーいーじゃん、いーじゃん、なんかすげーロックな形してる、うんっ味もちょっと焦げ臭いだけで全然チョコじゃん!おいしーよ、ぼっちちゃんの愛情がこもったっ味がするー」パクパク
廣井「まあ、お酒にはあんまり合わないけどね、あはは!あんがとねーぼっちちゃんっ」
ぼっち「あ、いえ…」

冗長でストーリーに起伏がない

よう考えたらワイにエンタメ能力皆無だったわ


VIPのがいいかもしれんね

原作200回読み直して欲しい